景気が上向きって誰が決めた? あるお婆さんが持っていたレタスが伝えたかったこと
- 2019.09.18
- 怒れし若人の叫び

「景気回復」なんて安易に言えないと思うよ。

2019年10月1日に迫った消費増税。一部で8%に据え置く「軽減税率」が適用されるが、基本的には10%に上げられる。ただ、それ以前に値上げラッシュが続いていて、キューキューに感じる点も少なからずある。
これは何もオイラに限ったことでは無いだろう。家計のやりくりに奔走される方の中には、どうにかしてでも安く、場合によっては貰えるものを有効活用して防衛する動きが見られる。
そういう思いが、予想外の展開になることもあるようだ。
先日、とあるスーパーマーケットで買い物をした。レジはどこも人の列になっており、オイラが並んだレジも前に2人並んでいた。
1人が会計を済ませ、オイラの直前で待っていたお婆さんの番になった。ごく普通に会計が進んでいく…かと思いきや、店員さんが不審そうな目でお婆さんに問いかけた。
「これ、どういうことですか?」
店員さんが手に持っていたのは、レタスが入ったビニール袋…しかし、本来なら丸く膨らんでいそうなものなのに、丸さが全く無い。本来形のレタスは、これとは別に買い物カゴに入れられていた。
「これ…貰えるかと思って…」
お婆さん曰く、ちぎって捨てられていたレタスの外側の葉をビニール袋に集め、それを持ち帰ろうとしていたのだ。青々とした葉が溢れそうな位に沢山入っていたが、それなら丸く膨らむことは無いな。
「ダメです」
結構強気、かつ、正義感の強い店員さんだったようで、すぐさま回収した。「要らない部分だろうからいただけませんか?」と弱々しい声でお婆さんが話すも、「ダメです」と念押しされていた。
一連の動きに関しては、店員さんが正解だと思う。要らない部分っていうのも、既に傷みが出ているケースもあるだろうし、衛生面を考えると持ち帰るという発想自体が突飛に感じられるもんなぁ。
ただ、お婆さんの様子を見ていると、生活に困窮しての行動だったのかもと思えてきた。賢いやり方とは思わないが、あの弱々しい声からすると止むに止まれずだったのかも知れない。
オイラも複雑な目で見届けるしか無かったなぁ。
こういった光景に出くわすのは、後にも先にも今回だけと思いたいが、そうせざるを得ない世の中の空気ってのは当面消えそうに無いように思う。消費増税で更に重苦しい世界にならないと良いのだが。
今回のお話…景気が良い時に起こる話とは到底思えないんだよなぁ。
-
前の記事
家から考える海洋汚染 プラスチック製品との向き合い方を変える時が来た 2019.09.17
-
次の記事
【キャリカレアンバサダーの終活】12. それぞれの死後離婚 2019.09.19
