『みえるとか みえないとか』を手にとるとか とらないとか

『みえるとか みえないとか』を手にとるとか とらないとか

このカテゴリで初めて「本」が出てきたぞ

…と言っても「絵本」なんだけど。新聞広告をきっかけで知った話題作を買って読んでみたので、今回はそれをご紹介させていただこう。

アリス館から2018年7月に発刊された『みえるとか みえないとか』(ヨシタケシンスケ/さく、伊藤亜紗/そうだん)…ヨシタケさんらしい絵のタッチと世界観で「違い(多様性)」を考える本となっている。

元々は、伊藤さんの著書『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社)に着想を得た作品。宇宙に飛び立った宇宙飛行士と、そこで出会った宇宙人とのやり取りが軽妙かつ痛快なのだ。

自分と違うってことは「可哀想」ってことなの?
そこで優位に立とうとするってどうなのよ?
物事に対して変にフィルターをかけようとしていない?

直接的にそう問いかけている訳ではないが、そういった疑問を重苦しさなしに考えさせられる本でもある。大人が読むのにも適しているのだ。

帯には「うちゅうも ちきゅうも いっしょだな」と…こういう視点がヨシタケさんの良いところであり、魅力でもあるんだなぁ。

ヨシタケさんと言えば、Eテレの『にほんごであそぼ』の1コーナー「およおよ(大きくなったら 読んでほしい お話の 予告編)」で登場するイラストで馴染みがある方も多いだろう。

また、同局の『ノージーのひらめき工房』の1コーナー「わたしの描きかた」に登場した際には、1つのテーマに即して1人の絵を描けば良いところを「9人+犬1匹」を描くという伝説級の偉業を達成された方でもある。

出版した絵本が全てベストセラーになるという人気作家でもあるが、今回の作品も既に9万部以上を売り上げているそうだ。変に構えず、大人にも子どもにも受け入れられやすい絵のタッチもそうさせているのだろう。

良い意味で固定観念が無く、妄想力を楽しむ作風が随所に見える。ヨシタケさんの作品をもっと読んでみたいと思ったし、元となった『目の見えない人は世界をどう見ているのか』も読んでおくべきだろうなぁ。

「この年齢で絵本かよ?」と言われそうだが、実際に読んでみて無理なく入っていける内容には流石と思うばかり。「この年齢で絵本かよ?」というのも立派な(悪しき)フィルターだよなぁ。

多様性を認める社会…同作のように、それが温かなものであって欲しいと願っている。

【私信】
今回買った本は外装のビニールが破れていたからか、封入特典のリーフレットが無かった。すぐにアリス館に問い合わせたところ、編集担当の方よりリーフレットと同社の刊行物リスト、直筆の手紙を送っていただいた。

そこまでのやり取りの中で『みえるとか みえないとか』の感想や、あったらイイなと思う本などをお伝えすることが出来て良かったと思うばかり。

刊行物リストの中でオススメの絵本なども教えていただいたりして、有意義なやり取りだったことに感謝。ピックアップされた本もだが、第9回リブロ絵本大賞を受賞した『だいぶつさまのうんどうかい』も気になりますなぁ。

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