『テレビ体操』のオープニングイラストで、ちょっと物語を作ってみた その3

『テレビ体操』のオープニングイラストで、ちょっと物語を作ってみた その3

【これまでのおさらい】

子どもを軽く殴ってまでセンターの座を奪い取ったお母さん。しかし、体重増加があってか、その地位を追われてしまった。無邪気にはしゃぐ子どもの横で、急にモテ街道を走ろうとするお父さんが…果たしてこの一家の未来は!?


そうこうしていたら春が来るんだよ。

「やっと春になったし、ダイエットにも成功したわ。可愛い服が着られるのも春だからだよね。今日は久々にスカートはいちゃったわ。斬新でしょ、体操なのにスカートって。まぁ、靴はぺたんこブーツにしてみたけど…」

うん、やっぱりお母さんおかしい。

「でもね、ちょっと気に食わないことがあるのよね。顔が痩せないの。ってか、子どもやお父さんより顔が大きいってどう言うこと? もうちょっと上手に写真撮って欲しいんですけどぉ」

写真っつーか、絵だわ、これ。

まぁ、天候に恵まれたようで、体操の動きのキレも良くなったのだろう。体側を伸ばす運動はパーフェクトだろう。でも負けていない人物が居る。お父さんだ。

「今日は眩しいからメガネにしたけど、怖いものは無いよ。体操のお陰で、女の子からの視線も変わってきたような…僕、変われたと思う。え? 帽子は取らないのって!? そ、それは、その…あの…秘密がある方がいいじゃない ^^;」

結局、明かされることは無かったのか。

「うぇ~い、うるさ~い!!」

ど、どうした、子どもよ。いきなり両腕を両親にめがけて伸ばすとは!! あ、お父さん、その位置は危ない!!

「へへ~っ、コチョコチョコチョコチョ…」

「やだぁ、脇腹くすぐらないでよ、も、もう、笑いが…」

「うっ、お腹をくすぐるのはやめろ、あ、転びそう」

「へへ~っ、やっぱり楽しいのが1番だよ」

そ、そうか、子どもながらに「楽しく体操をしたい」って思いがあったのか。やり方は完全に間違っているが、ギスギスした何かが消えて行く感じがしてきだした。

「ははは、そうね、体操を楽しまなくっちゃ」

「そうだな、今日も1日頑張るぞ」

こうして、一家の平和は取り戻せた。今日もまた、どこかで体操をしているのだろう。

※ この話は言うまでもなくフィクションです。